教員の廣瀬です。
先日、9月末になりますが、東京医科歯科大学で大学院講義をさせていただきました。
実は医科歯科大学は構内に入るのは初めてなので嬉しかったです。
まず初めに、お声がけ頂きました咬合機能矯正学分野の小野卓史教授には御礼申し上げます。
さてテーマは「顎関節症患者に対する矯正歯科治療の最前線」ということで、依頼された文面に沿っただけなのですが、大層なものになってしまいましたね。医科歯科は顎関節治療に詳しいですからとても恐縮でした。
小野教授とゆっくりお話しさせていただいたのは、私もまだ教員駆け出しのころに学術理事を担当した、高知県(私の故郷)で行われた中四国矯正歯科学会でした。懐かしいです。
小児の顎関節症に関しては、日本中まだどこにおいても正しく認識、対応されていない分野だと思いましたので、力をいれて説明させていただきました。
ほんとうにたくさんの質問をいただき、時間もかなり延長になってしまいました。ありがとうございます。
小野教授からは「筋肉の機能が顎関節の形態に影響するか?」という非常に難しいご質問をいただきました。まったく行っていないタイプの研究テーマで、お答えする材料がなく申し訳なかったです。こちらも勉強させていただきました。
今回の依頼ですが「いったい誰が何をもって私にお声がけしてくれたのだろう?」という疑問がありました。小野教授とも長らくご無沙汰しておりましたし。
すると、医科歯科の大森浩子先生が、なんと2016年箱根で行われた顎関節学会で隣のブースで発表されていたらしく、広島大学矯正歯科の院生たちと少し交流されたそうです。そこからの流れで、私のことも気にかけて下さっていたそうです。
当時は私も若く、顎関節の研究を出せども出せども学会で注目されない、苦労の時期でした。ですが、そんな中でも頑張っていればきっと誰かが見てくれているんだと、とても嬉しい思いになりました。関係者にも、日々の努力が、よいご縁をつなぐことを伝えていきたいです。
最後に、東京医科歯科大学は2024年10月をもって東京科学大学となりました。私は、最後のタイミングで(2024.9.25でした)医科歯科大学で講演をさせてもらえたことを嬉しく思います。ありがとうございました。
廣瀬